MITOセッテンブレ・ムジカ

MITO SettembreMusicaMITOセッテンブレ・ムジカ “MITO SettembreMusica” は、30年以上続いたトリノのセッテンブレ・ムジカ “Festival Torino Settembre Musica” が、2007年に装いを新たにミラノとの共催で生まれ変わったもので、毎年9月、3週間に亘ってトリノとミラノで同時開催されるフェスティヴァルです。開催中はクラシックのみならず様々なジャンルの音楽が演奏されます。
イタリア統一150周年に当たる今年は、マーラーの没後100年に当たる年でもあり、フェスティヴァル初日の昨日は、マーラーの交響曲第8番「千人」が演奏されました。
このコンサートの模様が、ラジオでライブ中継されるという情報をオペラ座の同僚から数日前に得ていたので楽しみにしていました。

僕が「千人」の合唱を初めて歌ったのは、まだ藝大の学生だった頃の事。今は亡き若杉弘氏の指揮&都響、そして、ソリストにはルチア・ポップ、ペーター・ザイフェルト、ベルント・ヴァイクル等々というそうそうたるメンバーによるものでした。その後、故ジュゼッペ・シノーポリや他の指揮者とも歌ったし、僕にとってはとても思い出深い曲の1つなんですよ。

昨夜は、イタリア・ミラノ出身のジャナンドレア・ノゼダの指揮で、オーケストラはイタリア国営放送管&トリノ王立劇場管、合唱は同劇場合唱団とトリノ・ジュゼッペ・ヴェルデイ高等音楽院の学生等々による演奏でした。
指揮者のノゼダは、リヨンのオペラ座ではヴェルディの歌劇「ファルスタッフ」(2004年)を振った事がありますが、オペラ指揮者としての腕前はここで改めて言うまでもなく、2002年にイギリス・バーミンガムのBBCフィルハーモニック管の主席指揮者に就任以降、管弦楽の分野でもレパートリーの幅を広げており、これからの活躍に期待を寄せる指揮者の1人です。
肝心の昨夜のコンサートの出来の方はと言うと、テンポの選択など個人的には納得いかない部分があったり、合唱やソリストの歌唱に少々難があったものの、全体の仕上がりとしては決して悪くなかったです。

フェスティヴァル2日目の今夜は、ミラノ・スカラ座でバレンボイム指揮&スカラ座管によりベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」が演奏されます。

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