池井戸潤の『銀翼のイカロス』はまだ当分の間お預けなので、同著『シャイロックの子供たち』を読んでみました。
先ず、タイトルにも使われている「シャイロック」って、あの「ヴェニスの商人」に出て来る悪名高きユダヤ人の金貸しのことですよね。作品の内容は著者の得意とする銀行物ですから、「シャイロックの子供たち」とは「銀行員」の事を指しているのでしょうかね。上手い事を言うものです。
肝心の内容ですが… 始めは東京第一銀行長原支店で働く人々の群像劇を集めた短編集なのだろうと思いながら読んでいたのですが、後半、実はそれぞれが巧妙に関連付けられた、現金紛失事件をめぐる長編ミステリーだったという事に気付きかされ驚きました。そして、思いも寄らなかった結末! 各編毎の主人公の人物描写もとても上手いですね。
この『シャイロックの子供たち』は、彼が「ぼくの小説の書き方を決定づけた記念碑的な一冊」と語る作品だそうですが、なるほど!と頷けました。
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