僕がサッカーのワールド・カップで一番熱狂したのは、1990年に開催されたイタリア大会です。
当時、僕はまだミラノに住んでいましたが、僕のイタリア人の友人達は皆まだ大学生や研究職等の身分が殆どだったので、高額のチケットを手に入れることは地元イタリアの大会であっても容易ではなく、友人宅に集いご馳走やワインを堪能してから、「いざ、テレビで観戦!」と言うパターンが多かったのです。
勿論、こうして集うのはイタリア戦の時だけでしたが、試合が白熱してくると自分達だけでなく、周辺からも同様の歓声、どよめき声が聞こえてきました。あの年はイタリアは結構強かったのですが、セミ・フィナーレで宿敵アルゼンチンに接戦の末、PKで敗れたた時は本当に悔しかったですね。そして、3位決定戦でイギリスに勝った時は、まるで優勝したみたいにイタリア中が湧き、僕も友人達と一緒にスフォルツェスコ城周辺を闊歩した事を今でも良く覚えています。
あの年、ワールド・カップの関連グッズも沢山販売されましたが、今でも大事に取ってある物の1つに、このオリベッティ社のタイプライターがあります。勿論、今でもまだまだ十分使えるのですが、パソコン使用が主流となった今となっては、謂わば「骨董品」と言っても過言ではないですね。あの当時は、正式な文書や手紙を書く時に、どれだけこれが役に立った事か…。
引越し作業の中、久し振りに陽の目を見たタイプライターを前に、しばし思い出に耽ってしまいました(^^)