リヨンに住んで早10年。知らない事も多々あるので、夏休みを良い機会にリヨン再発見のつもりで見始めた騙し絵。そこに描かれたテーマの意義、時代背景等についても色々知るにつけ、どんどんのめり込んでいきそうな勢いです。まだ見てない綺麗な騙し絵も沢山あるんですが、「同じネタで引っ張り過ぎ!」と妻からクレームが出始めたので(笑)、ブログへのアップはこの辺で一旦休憩という事にします。
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こちらはリヨン市庁舎の近く、プラティエール通りとソーヌ川がぶつかるところにある「巨大本棚」。リヨンに縁の深いラブレ、ルイーズ・ラベ、ヴォルテール等の作品5百冊程が並んでいます。
また、手前には最近すっかりお馴染みの貸し自転車 Velov’ の駐輪場もありますが、自転車と大きさの比較も出来ると思います。
リヨン市内交通機関TCLの車庫の外壁には、1855年頃から1970年代まで約百年に亘る交通機関の歴史を伝えるフレスコ画が7枚、時代背景と共に描かれていてなかなか面白いです。
外壁の総面積は720㎡、当然のことながら1度の撮影では全体が収まらないので、数枚に分けて撮り、その後にパノラマ写真を作ってみました。ポップアップで新しいページを表示後、矢印の上にマウス・カーソルを持って行く自動スクロール、外すと停止します。
因みに、駐車している車や、屋根の繋ぎ目については御容赦ください(^^;
パール・デューの南、ドフィネ地区にあるモンリュク女性刑務所は、第二次大戦のナチス占領下ではユダヤ人収容所だったそうです。
リヨンは大戦中、フランスに於けるレジスタンスの中心だったそうですが、ここの外壁にはその指導者ジャン・ムランを称え、彼が生前好きだったゴッホ調のタッチで描かれています。
「絹の町」としても知られるリヨンには、1950年代までクロア・ルース地区に数多くの工房があったそうです。
この騙し絵は、クロア・ルース大通りを西に向かって行ったカニュ地区の中心にあり、絹織物のモチーフと共に東方から西方へと続くシルクロードの様子が、チンギス・ハン、アレクサンダー大王、シャルルマーニュ、マルコ・ポーロ、ヴァスコ・ダ・ガマ等の肖像画と共に描かれています。
TCLの車庫のすぐ近くにある、リファ研究所の入り口には、「リヨン、健康、命」と題されるフレスコ画があります。500㎡ある外壁には医療、生物学の研究に努めた、クロード・ベルナール、オギュスト・リュミエール、ヴィクトル・グリニャール、ラブレを始めとする30人以上の医師や生物学者等の肖像画が、青一色で描かれています。
最後にこれはオマケ。
パール・デュー地区にある某銀行リヨン支店のビルに、巨大なリスを発見!
目が壁画慣れしてくると、どうしても目が壁を探してしまいますが、これはこの銀行のマスコットで騙し絵ではありません(笑)。