今日のリヨン・オペラ座は、ヴェルディ「レクイエム」のオケ合わせ第1回目が午後に行われました。
いつもならオケ合わせはオペラ座の舞台上か、リヨン7区にあるオーケストラの練習場で行われるのですが、今回は何故かオペラ座の地下5階にあるリハーサル室です。
現在のリヨン・オペラ座は、1989年から1993年にかけて建築家ジャン・ヌヴェルの設計により改築・拡張工事が行われたのですが、その際、この地下5階のリハーサル室はオーケストラの稽古場として作られました。しかし、それがどういう経緯かは知りませんが、工事期間中に使用していた7区の練習場にオーケストラはそのまま留まり、以来、主にオペラ・バレエ公演の立ち稽古に使われているというのが現状です。
僕のリヨン・オペラ座との契約は1997年3月が最初ですが、ここにオーケストラが入って稽古するのは今回が初めてですからね。
スペース的には天井は地下3階まで数十メートル抜けているので、ある程度の開放感がありますが、今回のような大所帯の演目には床面積が足りません。そして、何よりヴェルディのトリプルフォルテには狭過ぎて不向きです。
リヨン・オペラ座は、劇場自体がそれほど大きくないので、ワーグナーなどの作品を上演する際には、オーケストラの編成が縮小されることがありますが、それでもこのスペースでの稽古は不可能でしょうね。
オーケストラがここを稽古場としなかった本当の理由が何なのかは分かりませんが、スペースの問題は関係があるのかも知れません。
明日の午後、2回目のオケ合わせに続いて、夜にG.P.もここで行われます。