指揮者の若杉弘氏が亡くなられた事を知り、今日は朝からちょっと落ち込んでいます。
氏と初めて仕事でご一緒させて頂いたのは、僕がまだ藝大の学生だった頃。藝大声楽科の学生による合唱と都響との共演で、マーラーの交響曲第8番「千人」のコンサートでした。その後、シュトラウスの「ナクソス島のアリアドネ」を日本リッヒャルト・シュトラウス協会の例会で。
良き時代のヨーロッパの劇場で育てられた、正に実力派と呼ぶに相応しい氏の繊細でかつ緻密な音楽作りには学ぶべき事が多く、いつも惹かれていました。また、僕達のような駆け出しの若手にも分け隔てなく、いつも真摯な態度で接していださっていました。あの泉岳寺のN響練習場でのリハーサルが、今でも昨日の事の様に思い出されます。心よりご冥福をお祈りします。合掌。
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