ヴェルディ:「レクイエム」

ヴェルデイ:「レクイエム」~ローマ '70
久し振りにアッバード指揮ローマ国営放送管のヴェルディの「レクイエム」を聴きました。同作品の録音は多数あり、また僕も幾度となく歌いましたが、この演奏が一番好きです。
ソリストはレナータ・スコット、マリリン・ホーン、ルチアーノ・パヴァロッティ、ニコライ・ギャウロフ。1970年10月10日、ローマ歌劇場に於けるコンサートの収録です。
因みに、同コンサートの模様はYoutubeにもアップされているので、探せばすぐ見つかります。また、同コンサート収録のCD(「聖歌四篇」より「テ・デウム」同含)も OPERA D’ORO より販売されています。

昨夜寝しなに、藝大の1年上の先輩で同門でもあった経種廉彦さんが膵臓癌で亡くなったと知らせるメールがありました。家内にも電話ですぐ知らせたらやはりショックを受けていましたが、24日の葬儀には参列すると言っていました。彼女もまた同じ門下生なのです。
日本滞在中に、高校の同級生と一緒に飲みに行った時に、合唱団の1年上の先輩がつい数日前に癌で亡くなったという話を聞い凄くショックを受けていたのですが、更に拍車を掛ける形となってしまいました。
実は昨日の昼間、たまたま経種さんのブログを読んでいたのですが不思議な事がありました。うちは光ファイバーなのでそう簡単にはネット接続が切れてしまう事はないんですけど、頻繁に途切れるので何度もモデムを再起動したりしたのです。そこへ来て突然の訃報でしたから気が動転して暫く呆然として何も手に付きませんでした。しかし、昨夜はもうかなり遅かった所為もありそのまま爆睡してしまいましたが、今日になってもう一度冷静にメールを読み返す内に、先輩との思い出が走馬灯のように蘇り涙が溢れてきて止まりませんでした。
最後に会ったのは先輩が文化庁の在外研修員としてミラノに留学していた1991年頃でしょうか。スカラ座近くのヴィットリオ・エマヌエーレ2世のガッレリアで偶然会ったのです。その時はレッスンに行く途中だったので他愛のない二言三言を交わしただけでしたが、久し振りだったのでとても懐かしかったのを覚えています。その後、帰国されてからのご活躍はここで僕が敢えて言うまでもないでしょう。
癌が肺に転移後は、肺に水が溜まって歌う事が出来なくなってしまったそうですから、さぞや悔しかったことでしょう。今年の1月以降ブログが更新されていない理由がまさかこういう理由だったとは、思いも寄りませんでした。
今は病の苦しみから解き放たれて、安らかに眠っている事を祈ります。

カテゴリー: 日記・コラム・つぶやき, 音楽 パーマリンク