先日も書きましたが、今年の夏休みの旅行は娘のリクエストでヴェネツィアに行きました。
市内は殆どの場合、ヴァポレット “Vaporetto” と言う水上バスで移動します。大運河 “Canal grande” の反対岸に行くには、橋を渡る他にトラゲット “Traghetto” と言う渡し船もあります。水上タクシーはその名の通り。また、ゴンドラも忘れてはなりません。兎に角、ヴェネツィア(本島)には車が走っていないので、宅配便や引越し屋、ゴミの収集に至るまで何でも船が基本。人は歩くか船に乗るしか移動手段がないのです。と言うわけで、乗り物酔いをする娘を連れて行くのはちょっぴり心配だったのですが、どうやら船は全然平気な様で、「もっと乗りた~い!」と言う始末。反って僕の方が酔っちゃいそうでした(笑)。
市内観光は勿論ですが今回は少し欲張って、ムラノ島でガラス工房を見学したり、映画「ヴェニスに死す」の舞台ともなったリド島で海水浴、また、ヴェネツィア派(ベルリーニ、ジョルジョーネ、ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、ティントレット)の絵画を見て回りました。
また、ヴェネツィアはヴェルディの「椿姫」や「リゴレット」が初演された場所であり、同じくヴェルディの「オテロ」や「二人のフォスカリ」の舞台でもあります。「二人のフォスカリ」は15世紀に実在したヴェネツィア共和国の統領 “Doge” フランチェスコ・フォスカリの歴史的事実を題材に書かれていますが、オペラの登場人物の屋敷が現存する点にでもとても興味深いです。現在、F.フォスカリの屋敷はヴェネツィア大学の本部になっています。また、彼の墓があるサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ聖堂 “S.Maria Gloriosa dei Frari” にはティツィアーノの代表作の1つ「聖母被昇天」等がありますが、サン・マルコ寺院の楽長でもあった16世紀の作曲家クラウディオ・モンテヴェルディもここに眠っています。
因みに、今回妻は4回目、僕は3回目のヴェネツィア訪問でしたが、毎回サン・マルコ寺院内に入っているので、後回しにしている内についに入りそびれてしまいました。娘は初訪問だったんですよね。ちょっと気の毒な事をしてしまいました。ま、本人はまだ気付いてませんが、これ、次回の課題です(^^;