来週18日(月)から一週間、フランスの小学校ではCE1(日本の2年生)とCM2(同5年生)の児童に対して、フランス語と算数の全国統一学力試験が実施されます。これは現在教育省が定めている年間カリキュラムが十分であるか、難易度を検討する余地があるかを判断する為のもので、試験結果がそのまま学校の成績、あるいは進級に影響を及ぼすものではないようです。ただ同時に、諸々の事情により決められたノルマをこなせない、または独自のカリキュラムによる指導を行っている学校では、試験を実施しないところもあるようです。
しかも、教員の指導力等も問われる為か、この試験実施を阻止しようというストライキが某組合を筆頭に毎年のようにあり、この様な行為は僕には本末転倒と言うか主客転倒と言うか、試験実施の本来の意味に反する行為に思えてなりません。因みに、娘の通う学校では、年が明けてからは試験に向けて過去問題を解きながら傾向と対策に取り組んできたようです。試験だと知ると何故か嬉々として張り切る娘に、義務にもかかわらず実施しない学校があるなんていう話をすると、「はあ? 何それ??」と「何寝惚けた事言ってるの?」とでも言いたげな顔をされました。この様に子供は当たり前の事だと思ってやっているのに、大人側の身勝手な判断で大事な機会を失ってはならないと思うわけです。
写真は去年の問題のコピーですが、表紙を合わせて全24ページあります。フランス語は読解力と語彙、書き取り、文法等について45分の問題が3回、算数は数の概念、計算、図形、計測等について30分の問題が3回実施されますが、更に各問題毎に制限時間が細かく決められていて、時間内に出来なければ点数にはならないそうです。