8月19日から始まった今年のフェスティヴァル・ベルリオーズもいよいよ大詰めで、明日の公演を残すのみとなりました。フェスティヴァル最後を飾るプログラムは、このフェスティヴァルに相応しくやはりベルリオーズの作品で、「テ・デウム」です。昨日迄でリヨンでのリハーサルを終えて、今日は朝からラ・コート・サンタンドレまで行って来ました。
「テ・デウム」は、ベルリオーズが作曲した宗教音楽の中では、「レクイエム」に次いで有名な曲で、元々は全8曲からなる曲です。ところが第3曲「プレリュード」は、既に初演の際にベルリオーズの手によって削除され、また、この第3曲同様にオーケストラのみで演奏される第8曲「旗奉献の為の行進曲」は、普段は演奏される機会が少なく、実際に僕が耳にするのも録音以外では今回が初めてになります。因みに、エリアフ・インバル指揮のフランクフルト放送交響楽団の録音では、全8曲を聴く事が出来ます。
明晩は「テ・デウム」に先立って、同じくベルリオーズの大序曲「ウェイヴァリー」が演奏されます。このタイトルをどこかで聞いた事があると思ったら、エディンバラの駅名にもなっている事に気が付きました。エディンバラ生まれの詩人・作家であるウォルター・スコットの記念すべき第1作目の小説のタイトルが「ウェイヴァリー」なんですね。ベルリオーズのこの序曲はスコットのこの作品に着想を得て書かれたそうです。
妙なところでエディンバラとベルリオーズが繋がってしまった感が無きにしも非ずですが、何だか今年の僕の夏休みの締め括りの様にも思えてしまいます(笑)。
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