昨日、10日(金)の10~15時のリハーサルで今回の日程が全て終了したので、16時24分発の列車でリヨンに向けて帰って来ました。
ところが、昨夜はフランス国鉄リヨン近郊で暴動があり(!)、ストラスブールで乗り換えた列車は、1時間以上遅れてブール・アン・ブレスに到着。それでもそのまま進めれば、約30分でリヨンに着く筈だったのが、列車はそのまま一旦マコンまで逆戻りして、違う路線経由でリヨンに向かうことになりました。お陰でリヨンに着いたのは、到着予定時間を2時間以上も過ぎた1時45分でした(-_-;
挙句の果て、予約をしておいた筈のタクシーがなかなか来ず、我が家に着いたのはもう2時15分でした。
ただでさえ連日のリハーサルで疲れているところへこの列車の遅れでもう心身共にボロボロでしたが、今日は午後からアマチュア・コーラスの仕事が入っていたので、今はもう殆ど放心状態です…(@@;
ところで、今回の「ローエングリン」のリハーサルは、総勢100人を超える出演者&スタッフだったので、舞台稽古中は一目で誰が何なのか分かるように、「ブラバントは茶」、「ザクセンは黒」と言う風に演ずる役柄によって色分けされたTシャツを着ていました。
大人数を把握するにはなかなか良いアイディアですよね。これだけでも随分費用が掛かっていると思うんですけど、衣装も舞台装置も全部新調で、共同の新プロダクションとは言え凄いな~と思います。
今回のこのプロダクションは、バーデン・バーデン祝祭劇場、リヨン国立歌劇場とミラノ・スカラ座の共同プロダクションなんですが、共同プロダクションの劇場が多ければ、普段は予算が足らなくて実現できないキャストを揃える事も出来るし、劇場当たりの負担も軽くなるわけで、上層部の方々にとっては願ったり叶ったりなんですよね。見に来るお客さん側にしてみても同様なことが言えるでしょうね。特にワーグナーは一流の歌手で聴きたいですよね(^^)
因みに、今回のリハーサル期間中にスカラ座の舞台監督が視察に来ていましたが、「第二幕の舞台装置が大き過ぎて、スカラ座の舞台に入らないからどうしようか…」という話をしていました。リヨンの舞台監督は、「一部を切断して使えばいいじゃない!」と提案したのですが、スカラ座側が「いざとなったらうちで作り直すから」と爆弾発言をしたので、リヨン側は「ちょ、ちょっと待ってくりぇ~~」と血相を変えると言う一面がありました。実際にはどうなるのか今の段階ではまるで分かりませんけど、最初から切断して自分とこで使おうと思っているリヨンと、作り直す気でいるスカラ座との間の妙な会話でちょっぴり可笑しかったです。よりによって一番最初に初日を迎えるのが3つの劇場の中で一番大きいバーデン・バーデンなので、そこの大きさに合わせてしまったところに問題があるんですけどね(笑)。
バーデン・バーデンでの本番は6月なので、次回は5月中旬にまた赴きます。