「主顕節」の話題をもう一つ。今日1月6日、イタリアは勿論祝日ですが、この日になくてはならないキャラクターが存在します。
その名はベファーナ Befana と言い、3人の博士がベツレヘムのイエスの元へ向かう道すがら、道を尋ねたと言う老婆です。その晩3人の博士は神の子イエスに贈り物を届ける途中道に迷ってしまい丁度目の前に小さな家があったので道を尋ねる事にしました。ドアをノックすると、中から老婆が出て来たので3人の博士は、 「ベツレヘムに救世主が生まれたんだが、どっちの方角に行ったら良いか道を教えてくれないだろうか」 と尋ねました。ところが、老婆は突然そんな事を言われても一体何を言っているのかさっぱり分からず、道を教える事が出来ませんでした。そんな老婆に3人の博士は、「一緒にベツレヘムまで行きましょう」と誘いますが、老婆は「とんでもない!急いで片付けなきゃならない仕事が山ほどあるからダメだよ!!」 と事も無げに断ってしまいました。
3人の博士が立ち去りしばらくして、老婆はふと思いました。「あんな事を言うんじゃなかった。あの人達に一緒について行くべきだった…」そう思うといても立ってもいられなった老婆は、3人の博士の後を追いかける事にしました。ところが、もうとっくに遠くまで行ってしまい、姿が見当たりませんでした。
仕方がないので、3人の博士を追う道すがら、目にする子供と言う子供に「神の子イエス」の望みを託して贈り物をあげたのです…。
これは聖書には登場しない寓話ですが、ベファーナは毎年「主顕節」になると子供達にプレゼントをあげにやって来ると言う、「イタリア版サンタ・クロース」が誕生しました。
ベファーナは良い子にはプレゼントを、悪い子には炭を持って来ます。こうしてイタリアの子供達は、クリスマスの後、「主顕節」にもう1度プレゼントをもらえるんです(^^)
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