東野圭吾:『ガリレオの苦悩』

ガリレオの苦悩
昨夜、リヨン・オペラ座は、シュトラウスの歌劇「カプリッチョ」の初日でしたが、カーテンコール時にはこの手の作品には珍しく拍手に混じってブラヴォーの声援が多く聞こえました。
何故「この手の…」という表現をするかと言うと、「言葉が先か音楽が先か」という永遠のテーマこそあれ、特に際立ったストーリー展開もないからでしょうかね。そのくせ最終場のあの壮大なスケールの音楽、なのに「お食事の用意が出来ました!」って呼ばれてチャンチャン!って終わっちゃうみたいな感じが可笑しいんです。タイトルの「カプリッチョ」にしても「気紛れ」という意味ですからね。そう言えば某仏紙では、シュトラウスの最後のオペラにかけて「リヒャルトの最後の気紛れ」”Le dernier caprice de Richard” という表現をしていましたが、本当に気紛れ以外の何物でもないという感じがしてならないのです。その辺はヴェルディの歌劇「ファルスタッフ」の「この世はぜ~んぶ冗談!」と言うところにも通じるものがあると思うんです。因みに、僕はこのオペラが結構好きですよ(^^)

前置きが大分長くなってしまいましたが…と言うか殆ど前置きがメインのよう(笑)。
オペラ座で「カプリッチョ」の出番待ちをしている時間を利用して、東野圭吾著『ガリレオの苦悩』を読みました。
短編集なので、時間に制約がある時には良いですね。切りの良いところで止められるし、とても読み易かったです。貸してくれた知人に感謝m(_)m

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