ガーディナー&ピレシュ

久し振りの更新です。このところオペラ座の仕事に加えて色々と雑用もあり多忙を極めておりますが、日曜の今日はちょっぴりの息抜き!
午後にオーディトリウムへコンサートを聴きに行きました。
出演は、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮、ピアニストのマリア・ジョアン・ピレシュ、ロンドン交響楽団(LSO)で、プログラムは以下の通りです。

  • メンデルスゾーン:「ヘブリディーズ諸島」(通称:フィンガルの洞窟)序曲 op.26
  • シューマン:ピアノ協奏曲イ短調 op.54
  • ~ 休憩 ~
  • メンデルスゾーン:交響曲第3番イ短調「スコットランド」op.56

ピレシュ

ピレシュは、僕の中ではモーツァルト弾きというイメージのピアニストなんですけど(70年代に録音された『モーツァルト・ソナタ全集』の所為かも?)、バッハやショパン、ベートーヴェン他の曲も弾くんですよね。
プログラムのシューマンのピアノ協奏曲は僕の好きな曲の1つで、これまでも色んなピアニストの演奏を聴きましたが、今回初めて彼女の演奏を生で聴くにあたり、とても楽しみにしていました(このコンサートの為に外部の仕事も断ったほどです!)。
彼女は身体も手も大きな人ではないので、同じ女性ピアニストでもアルゲリッチのような演奏を期待はしませんでしたが、ガーディナーのサポートのお陰もあってとても綺麗な演奏でした。今年の7月には70歳になろうという人ですから、やはり凄いですね。
協奏曲終了後、鳴り止まぬ拍手に応えて小品を1曲弾きました。とても面白い曲でしたが残念ながら僕は知らない曲でした。
今度もし機会があったらリサイタルを聴いてみたいと思いました。

ガーディナーのレパートリーはバロック音楽に始まり、近年ではロマン派や近代フランス音楽からヴェルディ…と広範囲に及びますが、どの曲でもそつなく綺麗にこぢんまり纏まっているという印象。その所為か僕なんかはロマン派の曲ではちょっぴり物足りなさを感じてしまうほどです。
今日の演奏も決して悪くはないんですけど、クレンペラーやアッバード(LSOとの録音有!)等の演奏と比べると、やはり少し物足りなかったです。
ガーディナーはまた、オペラ座管の初代音楽監督だったこともありリヨンではお馴染みの人。その所為か客席にはオペラ座管団員の姿もチラホラ見られました。

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