バレエ『ロメオとジュリエット』

バレエ開演前今夜は、オペラ座へプロコフィエフのバレエ「ロメオとジュリエット」を観に行きました。
この演目は、リヨン・オペラ座バレエの代表的な演目の1つであり、公演のDVDも発売されている有名な演出&振り付けなので、コンテンポラリーが余り得意ではない僕も一応見ておこうと思いました。でも、どちらかと言ったら、バレエを習っている娘の為に出掛けたようなものですけどね(笑)。
写真は、開演前に写したものですが、鉄幕が何とも無機質な感じを醸し出しています。

結論から言うと、カットが多過ぎてストーリーを知っている人じゃないと何故こうなったのか分からないだろうと思う箇所が多々ありました。本来は2時間半の作品ですからね。それをたったの1時間半に縮めてしまったんですから、辻褄を合わせるのも容易ではないでしょう(有名なスカラ座バージョンも多少カットされていますが、そちらは約2時間です)。しかも、その繋げ方にしても、折角のオケ伴奏なのに、無音又は機械的な効果音で繋げてられている箇所が多くてとても残念に思いました。振り付けやダンサーの動きに重点を置いて見る分には、これでも良いんでしょうけど、個人的にはこの作品の元々の時代設定が16世紀のヴェローナである事を考えると、この演出ではやっぱり悲しくなります…(;_:
でも何はともあれ、娘は満足した様子だったのが一番の収穫です。そして、プロコフィエフの音楽は美しかったです(^^)

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4 Responses to バレエ『ロメオとジュリエット』

  1. KIMIU のコメント:

    KIMIUはこの作品がだ~い好きです。
    今回は2度目でしたが、新たな感動を覚えましたよ。
    以前はコンテンポラリーダンスは苦手でした。
    それでリヨンオペラ座バレーも敬遠していたほどです。
    前回公演(確か7,8年前)のときに人気のある作品だから一応観ておこうと行ってすっかり気に入ってしまいました。
    以来、リヨンオペラ座バレー団に夢中です。
    長ったらしいクラシックバレーは嫌いになってしまいました。
    ひでさんが「ちょっとどうか?」と思われるところが逆にKIMIUにはとても新鮮でした。
    時代背景はすっかり幻想世界に置き換えられて、管理と監視で自由を奪われる恐怖をうったえる演出も原作とは違っていて興味深いです。ロメオは誰も殺さないし、殺人者(ジュリエット側のボス)が心中する2人を冷たく見下すラストシーンは恐ろしい。
    型が決まっているクラシックの壁をこんなに自由気ままにぶち破ってバレー作品を作っていいんだ、と気付かせてくれた舞台でした。

  2. ひで のコメント:

    KIMIUさん、こんにちは。
    > KIMIUはこの作品がだ~い好きです。
    > 今回は2度目でしたが、新たな感動を覚えましたよ。
    そうでしたか。それは何よりです(^^)
    > 長ったらしいクラシックバレーは嫌いになってしまいました。
    > ひでさんが「ちょっとどうか?」と思われるところが逆にKIMIUにはとても新鮮でした。
    僕はコンテンポラリーダンスを否定するわけじゃないんですよ。例えば、ベジャールやキリアンに見られる創作ダンスを生み出す独自性は素晴らしい事だと思います。今回の場合なら “プロコフィエフのバレエ音楽「ロメオとジュリエット」に基づく創作ダンス” と言うコンセプトならぜんぜんOKなんですけどね(笑)。
    勿論、これは僕個人の考えです。当然、人それぞれ違った見方、感じ方があって良いんですけど、原作がちゃんと存在する物は独自の解釈でストーリーを書き換えたりされると、僕はやっぱり抵抗があるし、あまり好きにはなれません。
    プログラムを見ると、このプレジュカジュ(残念ながらアルバニア語の正しい発音を僕は知らないので、辞書に載っている発音記号を元にカタカナ表記します)の演出では、全52曲中20曲しか使われていないんですよね。途中の辻褄の合わないカットはとても残念です。音楽がちゃんと存在するのに、それを使わずに効果音で繋ぐ舞台変換も僕には受け入れ難いです。せめてラスト・シーンくらいは音楽の中に収めて欲しかったです(^^;

  3. KIMIU のコメント:

    ひでさんのお気持ちもよく分かります。
    ここまで変更されている作品に元のそのままの題名を使ってしまっていいのかしらと思ったものです。シェークスピアもプロコフィエフも著作権はもうないからかな。
    実はKIMIUもひでさんと同じような体験があります。
    肉襦袢を着たダンサーによるマギー・マランの「シンデレラ」(これもプロコフィエフだ)の舞台をオディトリアムで初めて観たとき(90年ごろ)、あまりのことに吃驚して腹立たしかったものです。
    コンテンポラリーだとは知らず、クラシックを期待していたのです。
    でも、去年のオペラ座バレー団による公演は心底楽しめました。

  4. ひで のコメント:

    KIMIUさん、こんばんは。
    > シェークスピアもプロコフィエフも著作権はもうないからかな。
    確かにそれは一理あるかもしれませんね。
    > 舞台をオディトリアムで初めて観たとき(90年ごろ)
    ここのオペラ座の趣向がだいぶ変わり始めたのって、丁度あの90年辺りからじゃないでしょうか。バレエだけじゃなくて、オペラの方も「魔笛」や「セビリアの理髪師」とかを簡略化したバージョンがありましたね。そう考えるとリヨンではもう別に珍しくない事なんですよね(^^;

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