リノの命日

Rino今年もリノの命日がやって来ました。
去年の今日、初めてリノについて詳しく書きましたが、今回もちょっとしたエピソードを書こうと思います。
僕達がミラノで最初に住んだアパートは、街の西部のとても閑静な住宅街にありました。ミラノの多くのアパートがそうである様に床は大理石で、しかも寒い冬には威力を存分に発揮する床暖房が設備されていました。
ラジエーター等の様に自分で調節する事が出来なかったので、真冬にもかかわらず暑いと感ずる事もしばしばありました。これで一番困るのは空気が乾燥して咽をやられる事なので、加湿器を使う事である程度の湿度を保つ事にしました。

早速加湿器を購入すると、毎晩、就寝前にはベッド・ルームで作動させていましたが、ある晩、いつも居間で一緒にいる筈のリノが、トイレに行ったきり暫く戻って来ないので、何をしているのだろうかとベッド・ルームまで行ってみると、加湿器の前にいました。その様たるや、まるで「耳鼻咽喉科で子供が吸入をしているかの如く」口を大きく開けて、「ヒャイヒャイ」と霧吹き状の水を飲もうとしているのでした。しかも顔中をビッショリ濡らして…。リノもやっぱり暑いと感じていたのでしょうね(^^;
このまま毎日同じ事を続けてはリノは風邪を引いてしまうので、それから加湿器は僕達がそばに一緒にいる時だけ作動させ、その代わり洗面器に水を張り、床暖房の管が通っていると思われる部分に置いて、その熱で蒸発させると言う策を講じました。
するとリノは、巨大な水受け皿が自分の為に用意されたと大喜びで、お陰で僕達は夜な夜な「ペチャペチャ」とリノが水を飲む音を耳にするようになったのでした。

写真はそのミラノのアパートの居間で撮ったものですが、床から程よく離れたソファーの背もたれ部分に乗っているところです。昼間はカーテン越しに外も眺められるここが、リノのお気に入りの場所でした(^^)

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