もう日付が変わってしまったけど、日曜の夜はラモーの「レ・ボレアード」 Les Boréades の初めての通し稽古があった。
ラモーはフランスのバロック・オペラの頂点と言われる。「レ・ボレアード」は彼の死の直前81歳(当時としてはかなりの長生きだったらしい)、1763年の作品で通算29作目のオペラだそうだ。
僕が楽屋入りしたのは19時30分。メイクや髪形を整えていくうちに、どこかで見たことのある容貌に変わっていく自分に気付いた。1990年のティム・バートン監督作品に「シザーハンズ」という映画があったけど、まるでジョニー・デップ演ずる主人公エドワードにそっくりだった。
通し稽古の方はと言うと、当然予想していたことではあったけど、かなりのハプニングがあった。衣装の裾を踏ん付けて転びそうになったり、回り舞台が思うように回らなかったり、そうかと思うと回り過ぎて舞台に出れなかったり、第3幕から第4幕への転換は、導入の音楽の方が先に終わってしまって幕が上がらなかったり等々。挙げればキリがないのだけど、でも、云わばこういう事の為にリハーサルをしている訳だから仕方がないのだ。
途中で何度も中断して、結局、終わったら予定通り午前零時。日曜日だったこともあって、バスの本数も平日より少なくて危うく最終を逃すところだった。
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