シュトラウス:喜歌劇「こうもり」

「こうもり」リヨン・オペラ座の次の公演は、シュトラウスの喜歌劇「こうもり」です。
今回僕が歌うのは、第2幕にオルロフスキー公爵邸で催される舞踏会の招待客の一人で、ラムジンと言う役です。この役は、1874年の初演以来「ロシア大使館員」と言う設定だったのが、現在一般に使わるようになったウィーンのシュトラウス・エディションによる1999年の改訂版(今回リヨンでも使用)では、「日本大使館員」に変更されています!何故???
この改訂版は、ドイツのシュヴェリン歌劇場で1896年に上演以来保存されていたシュトラウス自身の手書きによる総譜と、シュトラウス個人蔵の総譜を基に1906年頃にドイツのクランツ社から出版されたを総譜(現在はウィーン・フィルの歴史資料館所蔵)によって編纂されているそうです。

この作品は、原作がメイヤックとアレヴィによる戯曲「大晦日の夜の大騒ぎ」 “Le réveillon” による事もあってか、フランスでは仏語で上演される事が多いようですが、今回は独語の原語上演と言う事で、フランス人の同僚達は、歌詞がこんがらがってちょっと大変みたいです(^^;
また、ストーリーが大晦日の夜の舞踏会が軸になっている事から、通例どこの歌劇場でも年末年始に上演される事が多いですが、リヨンの場合も今月17日に初日を迎え年明けの1月1日まで、全9回公演です。

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