今年のクリスマスのご馳走は、去年と同じく、前菜は娘、メインは僕、デザートは妻が担当。今年のポイントは、メインに獣肉が主体のフランスのクリスマスに対して、魚介類が主体のローマ風と言うところです。何しろ、娘は未だに去年の巨大シャポンを引きずっているらしく、鳥料理には断固として反対したものですから…(笑)。
前菜は「グリュイエール・チーズのスフレ」と「スモーク・サーモンのカナペ」。
スフレの方は、娘所蔵のルノートルの料理本によるレシピで、とても美味しかったです(^^)
メインは「ホウボウと魚介のカルトッチョ」。カルトッチョ Cartoccio は伊語で「紙包み焼き」の事です。
紙包み焼きの中身は、事前に下ごしらえをして調理済み。オーブンで焼くのは紙を風船のように膨張させるのと、具材全体の調和のためです。紙を切り開いた時に立ち上る湯気と匂いがタマリマセン!
カルトッチョを皿に取り分けたところ。
ホウボウ自体も赤いので、写真で見ると殆ど真っ赤で分かり難いですね。でも、他にホタテ、ムール、あさり、海老、イカ等も使っています。
イタリアンの良いところの1つは、オリーヴ・オイルが主体でバターを殆ど使わないと言うところでしょうか。ところが、バターをあまり使わないのには少しばかり理由があるみたいです。
バターの起源はとても古く、元々は遊牧民の食品だったものが、紀元前5世紀頃にヨーロッパに伝わったそうです。その後、フランスで食用として使われるようになったのは6世紀、ノルウェーでは13世紀頃の事だそうです。
ところが、イタリアだけは野蛮人の食べ物(!)だとして長い間食用として使われる事はなく、その所為もあって、イタリアンはバターではなくオリーヴ・オイルを使った料理が多いと言うのですから、歴史って面白いですよね。
今年のビュシュは、生クリームではなくマスカルポーネ・チーズを使いました。
生クリームもマスカルポーネも言ってしまえばどっちも乳製品ですけど、娘も僕もマスカルポーネで作ったクリーム方がより好きだと意見が一致しました。尤も、マスカルポーネは生クリームとは比べ物にならないほど脂肪分も豊富ですから、ビュシュ全部を食べ終わった後の事を考えるとちょっぴり怖いです…(笑)。
いつもは丸太(ビュシュ)のままの写真を撮りますが、今回は皿に乗せた後なので「切り株」ですね(^^;
因みに、マーシャにもホウボウとマスカルポーネのクリームをあげましたが、とてもご満悦でしたよ~ん(^^)