先日ちらりと触れた「厄介な事」とは、フランスに住む外国人にとって避けて通る事が出来ない滞在許可証の更新の事です。
僕が現在所有している “Carte de résident” 通称「10年カード」も今年11月で失効してしまうので、もう一刻の猶予もありません。
9月26日以来、オペラ座の仕事以外に3本のコンサートがあり、しかも、「鼻」の初日だった8日からは連日本番続きだったので、疲労の方もいい加減ピークに達していました。
そんな状況下で迎えた今日は本当に久し振りのオフだったので、本来なら家でゆっくり休養を取りたいところだったのですが、こればかりは先延ばしにすることが出来ませんからね。提出書類も今日を目指して折角揃えていたので、やはり予定通り決行する事にしました。
幸い、昨日の「鼻」の公演は午後だったので、夜はいつもより大分早く眠る事が出来ました。
今朝は4時起床。市内交通網がまだ動き出す前、4時半過ぎに貸し自転車で県庁へ向かって出発しましたが、夜明け前の町はまだ薄暗く、途中遭遇したのは猫1匹でした(笑)。
そして県庁前に到着したのが4時50分。もう既に10数名が並んでいて驚きました。上には上がいるものです。でも、9月半ばから新庁舎に移って、どう勝手が変わったのかあまりよく知らなかったので自分の前に人がいる方がかえって好都合でした。
並び始めてから開門の8時半までの暇つぶしに選んだのは、ゲンナジー・ロジェストヴェンスキー指揮ソ連文化省交響楽団によるショスタコーヴィチの交響曲全集。昨日の内にXperiaにコピーしておきました(^^)V
昔、第13番「バビ・ヤール」をロジェストヴェンスキーと演り強烈なインパクトを受けた経験から、それ以来、ショスタコーヴィチなら先ずは彼のものを聴いてから…という習慣があります。当然、喜歌劇「モスクワ、チェリョームシュキ」、歌劇「鼻」も彼の録音で作品を知りました。
今日は第1番から順番に聴き始めて、自分の受付順になるまで何番まで聴けるだろうかという賭けをしてみたのです。予想では第6番まで行けるだろうと踏んでいたのですが、第5番を聴き終ったところで8時10分、実際には気持ち悪くなって来たので止めてしまいました(^^;
途中、第3番を聴いている頃、周りが薄っすらと明るくなり始めると急に気温が下がってきて、ふと、東北の被災地の事が頭を過ぎりました。震災から7ヶ月余り、一日たりとも忘れた事はありません。
開門と同時に、順番に整理券を渡されました(写真)。僕の前の前に並んでいた人は、滞在許可証の失効期限までにまだ数ヶ月余裕があるという理由で中に入れてもらえませんでした。
新庁舎内は、受付窓口が旧庁舎とは比べ物にならないほどの数があり、僕の受付番号は12番目だったにも拘らずあっと言う間に順番が来て、8時40分には手続きが終わって外に出ていました。それも殆ど書類の確認作業だけで、正味5分位だったでしょうか。
帰り際に係員に尋ねたところ、新しく受け取る滞在許可証は “Carte de résident permanent” 「永住カード」だと言われました。郵送で2ヶ月以内に届けられるらしいので、随分便利になったものです。それに何よりも嬉しいのは、滞在許可証の更新の為にもうここに来なくても良いのだと言う事です\(^o^)/
明日はオペラ座のリハーサルが朝からなので、もう寝ます(><
永住カード!
おめでとうございます!
ホント、更新に行かなくていいってのが最高ですね!(笑)
お疲れ様でした〜
facetさん、こんにちは。
> 永住カード!
> おめでとうございます!
有難うございますm(_ _)m
> ホント、更新に行かなくていいってのが最高ですね!(笑)
思えば、93年にフランスに入国以来一体何度足を運んだか分かりません。究極だったのは、一番最初の更新(ニース)の時に、提出書類が全て紛失していて一からやり直しという、とんでもない目に遭った事です。あの頃はまだフランス人の実態をあまりよく知りませんでしたから、まさかと思いましたが、今は何が起きても驚きません(笑)