先日、オペラ座の中国人の同僚から肉粽を1つご馳走になりました。その時僕が、「日本でもこういう粽を食べる」と言う話をしたら、「甘い粽子(zóngzi)は食べたことある?」と訊くので、それはないと答えたら、「じゃあ今度作って持って来るから試してみて」と言うわけで、今度は小豆粽を頂きました。
笹の葉を開いてみたところ、中には小豆が沢山入っていました。
「味付けしてないから砂糖を付けて召し上がれ!」という事だったので、言われた通りに食べ始めました。
娘は「おいしー!」を連発して大喜びでしたが、僕はちょっと???でした。何かに似てる気がするんだけど、それが何なのか思い出せなかったんです。フッと妻の方を見たら、やっぱり不可解な表情をしていました。でも次の瞬間、妻が「胡麻塩が欲しい~!」と大声を上げたんです(@@;
生憎、我が家には胡麻はなかったので、塩だけを付けて食べてみましたが、その瞬間、この味が一体何に似ていたのかが分かりました。その正体はなんと御赤飯だったのです!
そうだと分かると、残りは全部塩を付けて頂きました。砂糖で食べても別に不味いとは思いませんけど、やっぱりこの方が僕にはシックリきましたからね(^^)
中国に於いて粽は、中国戦国時代の楚の愛国詩人屈原が入水自殺した汨羅江(べきらこう)に、民衆が供養のため粽を投げ入れた、また、屈原の亡骸を魚が食わないよう粽を投げ入れ魚の餌としたと言うのが起源だと言われていますが、その日は屈原の命日である5月5日だそうです。
中国暦の5月5日にはまだもう少し間がありますが、思いがけずこのような供養のための食物を頂き、感謝せずにはいられません。今日は父の命日でした。