フランス古楽界の中心人物であり、レザール・フロリサン Les Arts Florissants の創設者、音楽監督としても知られるウィリアム・クリスティと初めて仕事をする機会があった。
ニューヨーク州生まれの彼、流石、イギリス英語を学んだだけあって米語訛りのない奇麗な英語を話す。勿論、フランス語も出来るから仕事には支障はないのだけれど、パーセルやヘンデル等をやる上では、とても重要な事なのだ。
今回のプログラムはパーセルの「妖精の女王」 The Fairy Queen とラモーの「優雅なインドの国々」 Les Indes galantes からの抜粋。
今日のリハーサルの前、チェンバロが調律されていなくて少しばかり機嫌を損ねていたが、午前中だけピアノで代用する事で承諾してくれた。いざリハーサルが始まると、もう大家の域に入った指揮者だけあって、とても落ち着いた印象を受けた。そして先に進むにつれて、何よりも丁寧、純粋に音楽を楽しむ為に仕事をしているのが良く分かった。他の皆もいつも以上に集中しているのが伝わってきて、終始ストレスのないとても充実したリハーサルだった。あ~あいつもこうなら良いのに!現実は彼の様な指揮者ばかりではないので…。
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