本当にあった話…

昨日の関東地方の気温は、気象庁で観測を始めて以来の記録的な暑さで、都心では40度を越えるほどだったらしいですね。明日は大暑、いよいよ暑さもピークに達しそう!そこで、今日はちょっぴり怖いお話です。

これはまだ僕が芸大の学生だった頃の話です。
ご存知の通り当事、芸大は上野公園のはずれにあり、背後には谷中の古い街並みが広がり、下町の風情がありました。桜の季節になると、谷中の墓地は上野公園と共に沢山の花見客で賑わいます。また、この界隈にはその利便性から芸大の学生が多く住んでいました。
しかし、昔からのこの土地柄なのでしょうか、成仏出来ないでいる浮遊霊が多いと言う噂もありました。
僕も一時期、ごく近所に住んでいた事がありますが、今にして思うと、いつも何となく病気がちだった様な気がします。そして、金縛りにあう事もしばしばでした。

それから時が流れ、そのアパートから引っ越す日の朝の出来事でした。荷造りの手を休め、フッと一息ついた瞬間、誰かの手が僕の右肩に触れました。勿論、その時アパートには僕以外誰もいません。
その手には力がありませんでしたが、僕は身動きをとる事が出来ませんでした。勿論、振り返って見る事も出来ませんでした。ただひたすら早くその手を離してくれと願うばかりでした。
そして次の瞬間、その何者かが「行かないで…」と言ったのです…。

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